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2012 F1 SUZUKA [F-1]

小林可夢偉が表彰台に上がる。

そのことに対してこっち側の価値観が次のステージに上った感。
この感じは、ノリック、加藤大治郎が2輪 GP500 を席巻していた時以来だ。

今回の可夢偉は自他共に表彰台が現実でそれをいかに実現するかがテーマだった。
可夢偉もそしてザウバーチームも今シーズン着実に実力を増してきた。
ペレスは彼の実力とそしてチーム力で既に表彰台に登っている。

そして、迎えた 50周年鈴鹿での母国グランプリ、サーキットの特性もマシンに合う
ザウバーチームもこのグランプリを一つの集大成とすると決め、アップデートを行う。
故にモニターに映るザウバーチームの雰囲気は良い緊張感を漂わせていた。

その、まさに本番というグランプリの予選で、可夢偉はキッチリ結果を出す。
4番手タイム、そしてスタートグリッドは3番。
鈴鹿サーキットに対して1ランク上の RedBull が上位にいるのは良しとして、
ここでは同じような速さにあるマクラーレンと同等のタイムを記録する。

そして決勝のスタートをきっちり決めるとアクシデントには巻き込まれない、
2番手で一週目を終えるのだが、アクシデントで黄旗 SC、今度はローリングでの
再スタートとなるが、ここでは前を行くベッテルに離されてしまうあたりが経験値の差か。

マッサ、この男がアロンソのごとくレースを進める。
マシンがいまいちと言われていても決勝では結果につなげるフェラーリは、
チャンピオンシップトップのアロンソをゼロ周で失っても、マッサが実力を発揮する。
圧倒的な RedBull & ベッテルは鈴鹿を存分に楽しむ。
そんなレースで、3番手争いは、可夢偉とマクラーレン バトンがサーキットを熱くする。

第二スティントハードタイヤでタイムの伸びなかった可夢偉が、1ストップを視野に入れていたのかは不明。
特に第二セクターでタイムが伸びない。
再度ハードでの第三スティントでのバトンとの勝負。
迫り来るバトンにミスすることなく走りきり表彰台に登る可夢偉。
満員の鈴鹿のファンはそんな現実を味わう贅沢。

同じフェラーリエンジンを積む本家フェラーリ マッサが前にいるところがなんとも、
今シーズンのザウバー可夢偉なのだ。
車はザウバーが上、しかしチーム力と言う意味ではまだまだフェラーリに敵わない。
エースを失っても、マッサが結果を残す。レース中に状況を冷静に判断し、作戦を調整し
一回目のピットストップを終えるとキッチリザウバーの前に出してしまう。さすがフェラーリ。

2012 F-1 SUZUKA 表彰台の3人 ベッテル、マッサ、小林、
それぞれに苦難の2012シーズンで登ったそれぞれの場所には、
それぞれに感慨深い。
上り慣れたはずの表彰台が遠ざかった感のあるベッテルは完勝、
セカンドドライバーに徹していたマッサはフェラーリの、そして自身実力を遺憾なく発揮、
小林は、F-1で初めて狙って獲った表彰台。
あのぎりぎり攻めて沸かせた戦いから、現実的に表彰台を見据えてそれを手に入れた今回、
セカンドドライバーの昔の可夢偉のようにアグレッシブなペレスがマクラーレンへの移籍決定、
表彰台も先を越されたが、それは自由にやれるセカンドだったからこそ。

チームが狙ったグランプリで、キッチリ結果を残せた可夢偉は確実にレベルアップしたところを見せた。
そのすばらしさは、これまでの日本人F-1ドライバーとは一線を画すものだ。
今シーズンの可夢偉はファーストドライバーと言う立場を、こちらから見るとうまくこなせていなかった。
我を通すところと、チームに合わせるところのバランスを見つけられていなかった。
しかし、ここのところ押すところをうまく見つけたようで、結果チームもまとまりを見せ始めた。
その変化がチームが結果を目指したこの鈴鹿で表彰台に登れたことでチームもまた一段回上に行った。

楽しみは尽きない。
良いチームに巡り会えればチャンピオンだって現実的だ。
その流れは、この結果の先に、可夢偉自身が強い心で切り開いていくだろう。
ペレス無きザーバーは資金的に厳しそう。
ロータス、危ないグロージャンに見切りをつけて可夢偉してみてはいかがだろうか。
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