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2013日本シリーズ [野球]

「流れ」の無いシリーズ

最後まで、どちらかのチームのリズムで運んだという試合は無かった。
バッテリーが集中力を切らさず緊張感のあるゲームが続いた。

イーグルス側のコンセプトは、ジャイアンツの打者に調子を出させないこと。
これは、試合感覚が開いたチャンピオンチームに対する有効な作戦。

今回のジャイアンツは、CS対カープ戦、カープ投手陣の前に打者の試合感覚が
戻りきる前に終わってしまった。間隔が戻りつつある中でまた一週間実戦がない。
強いチームの勝ち方、ワンチャンスを活かして得点し、逃げきれる。
連打無しで勝ててしまう、が裏目に。

ジャイアンツ打線の良い感覚を戻さないためには、気持ちよく打たせない事、
そのためには、とにかく安打を打たせない。
四球は OK、安打は NG を徹底する。

打者は勝ちに貢献したい、と口では言っても安打が打ちたい生き物。
塁に出ることは野球の攻撃にとってとても重要な事。その方法は安打とは限らない。

投手にとっては、そうは言っても四球は嫌なもの。
しかし、イーグルス投手は四球を恐れない、感覚を戻さない事を徹底する。
初球は全力、内に外にちらし、バッティングカウントではストライクからボールの変化球、
ボール球のストレートで打ち気の打者に気持ちよく振らせない。
負けた試合でも、ハウザーでも実行していた。嶋はホントに集中し続けキレなかった。

ジャイアンツ投手はその能力を発揮、スカウティング通りにキッチリ投げて
イーグルス打線に爆発は許さない。杉内(5億)、ホールトン(2.7億)を除いて。

そうする事でお互いに相手打線を活気づかせない、だからリズムが出ない、流れが無い展開に。


その中で勝敗を分けたのは、監督のこだわり。

イーグルスのこだわりは、則本・田中。
ジャイアンツは、坂本・阿部。

則本(0.12億)は、中継ぎはGOOD、先発ではゲームを造り内容は良いけど勝ちはつかず、
田中(4億)は、勝ち、負け、抑え、どこでも内容は良くなかった。

坂本(1.8億)は浮いたスライダーしかタイミングが合わず、
阿部(5.7億)は、ストライクゾーンにほぼ投球されず、打ち気が増すに連れ調子を崩した。

則本は、とにかく投げさせる。初戦先発(負)、5戦中継ぎ登板(勝)、7戦中継ぎ。
田中は、キーになる試合、場面で投げさせる。2戦先発(勝)、6戦先発(負)、7戦抑え(S)

坂本、5安打、打点0、10三振、四死球2、本塁打0
阿部、2安打、打点1、6三振、四死球6、本塁打0

短期決戦では早めの決断が鉄則。
その意味では、CSも調子の出ていなかったこの2人にこだわったのは、
結果的には裏目に出たのは確か。
シーズン通りの戦い、とよく言うけれどそれは時と場合による。
阿部はともかく、坂本の3番はびっくりした。


短期決戦は投手の出来に左右されるという意味で、
この2人にこだわった事は勝因にあげられるだろう。
後ろが不安なイーグルス投手陣を考慮して、
田中は完投有りきで、活きの良い則本をフル稼働、辛島、美馬、ハウザーは
中継ぎ的な起用で行く、短期決戦専用の布陣。
攻撃は、基本シーズン通り、序盤の犠打は少なく攻撃的なオーダー、
その後守備的にシフトしていく。勝負どころではもちろん犠打も。

勝因と言う意味では、こだわることに迷い無し、
最後までこだわり切った、気持ちの強さ、そしてそれに応えた選手たち。

相手が強いことを認識した上で、気持ちで負けない。
イーグルスの打線は振りが良いし、投手は投げっぷりが良い。
打者はボール球を振らずに待ち振る時に迷いはない、
投手もボール球を投げることを恐れない。
失敗を恐れない攻める気持ち。これが彼らの言うところの「魂」なのだろう。
その勇気が彼らの武器なのだ。

試合に集中し、勝つために全力。
それを長い長い 7戦の間維持した首脳陣と選手たち、素晴らしい勝利だった。
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