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白い巨人の操縦者になったジョゼさん [サッカー]

満を持して、スペインに帰ってきたジョゼ・モウリーニョ。
バルサから始まったと言われる彼のキャリアが、とうとうレアルマドリー監督にたどり着いた。
インテルでの三冠を引っさげて。
就任会見では微笑を絶やさなかったジョゼさん。
リーガとしては、話題性抜群、かつマスコミとのやり合いが得意な彼の登場で
新聞の売上も大いに期待できるハズ。
選手は昨シーズン買い漁っているし、今季は監督で一儲け。

さてサッカー、そのジョゼさんとスペインとの相性は?

ジョゼさんのチームは守備的と言われる。
だからと言って点が取れないわけではなく、得点はそれなりに多い。
しかし、楽しく得点しない。
居合い抜きのような必殺剣。秒殺。

週に1、2回、試合時間だいたい2時間、その中で楽しめるのが、秒単位、
これで喜ぶのは、私の知っている限り 1-0 で大満足のあの国民だけだ。
インテルでも、ポゼッションをしていても何と言うか、ワクワク感が無い。
いきなり加速してシュート、終わり。

そして勝つ事へのシンプルな方法論。
それは、スペイン人には受け入れられないと思う。
たとえ一年目で3冠をとっても (少なくとも2シーズン目にはとってしまう気もする、解任されなければ)、
スペイン国内では評価されないだろう。

僕は、このジョゼ・モウリーニョと言う人は、さほどサッカーが好きではないと思える。
この人はゲームに勝つ事が好き。
そして選手を一つにまとめて能力を発揮させることが好き。
マスコミと戯れることが好き。

サッカーが好きな人であれば、楽しく攻撃したいと思うもの。
それが、例え勝ちにつながらなくても攻撃していたい。
その典型が、ブラジルだし、バルサ。
守備は、ボールを奪うためにやる行為。
ジョゼさんの守備は、得点されないための行為。

この差は大きい。

当然、観ているものにとってはさらに大きな差になる。
そして、大きな試合でもこの姿勢を保つことで、そして結果をともなったことでバルサは
世界中に評価され、そして愛される。

ただし、このバルサとのコントラストと言う意味では、両者の対決は興味深い。
これはもう、正義と悪のステレオタイプのわかりやすい対決の構図。
憎らしいまでの強さ(金銭的なことも含め)、こんな相手との対決は
どんなチームにとっても高揚感が抑えられない。
(バルサに負けてもしょうがない、と思えても、ジョゼさんのチームだとムカつく)
もちろん負けの落胆も大きい。
しかし、この感情の起伏こそがエンターテイメント。

そう考えると、スペインと相性の悪いジョゼさんのチームが、憎らしく強いと言う状態は、
しかしリーガにとってはこの上なく盛り上がる大事な要素になるのかも。

ジョゼさんが豹変して、楽しく攻めるチームを作ってしまうのも楽しいし、
これまでのジョゼさんのノリで作ったチームを倒すべく奮闘する各チームも見てみたい。

結局この人の加入は、良いことなのだろう。
僕が応援するチームの監督にならない限りは。
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